【2024年最新版】絶対に観るべき!最新の採用動画事例5選

筆者が動画制作に携わるようになった2012年頃と比べると、採用シーンでの動画の活用は「当たり前」になりました。

当時は「インタビュー動画」や「仕事紹介動画」などが主流で、採用コンセプトなどを表現する動画は予算に余力のある一部の企業で制作されるかどうか…くらいであまり多くありませんでしたが、ここ3〜4年で格段に増えています。

その背景としては、スマホでの動画視聴が更に浸透し、また、多くの学生にとって動画は見るだけではなく自分でも撮影するようになり「目の肥えた」学生をターゲットとする動画であるという理由から、採用動画に大きな予算を割いて制作する会社が増えてきているのではないかと推察します。

本記事では、実際に数多くの採用動画の制作に携わった筆者が、「これは観たほうがよい!」と自信を持っておすすめできる採用動画を5本厳選してご紹介します。

目次

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

コンサル大手のデロイトトーマツ社の採用ブランドムービー。

メインコピーは「きのうの自分を超えていく、じぶんへ。」となっており、動画に出てくる複数の中途入社の社員の方々が広い無機質な空間に向かっていく。その方々の前には、過去の写真が大きく吊るされており、そこで一枚の書類を渡されます。それは、採用エントリー時の「エントリーシート(履歴書)」で、写真はその時の写真。

そこから「あれから自分はどう変わったのか」を軸にインタビューが展開されます。

・ピックアップ理由

キーコピーである「きのうの自分を超えていく、じぶんへ。」をしっかりと描ききっているとても秀逸な動画でした。細やかな演出もさることながらインタビューの自然な語り口から「きっと本心なんだろうな」と思わせてくれます。本音を本人の口から語り、聞くことができることこそが、動画でしかできない表現ですがクリエイティブとしてここまでの完成度に仕上げるのは簡単ではありません。

企画力とクリエイティブ力が非常に高く、視聴者に訴える力も強い動画でした。

・動画種別

インタビュー

・狙い

ブランドムービーなので、求職者にとってのデロイトトーマツ社としての「価値」や「存在意義」がどこにあるのかを描き「共感を獲得」することが狙いであると言えます。

株式会社八幡自動車商会

恐らく、ベテランの整備士の方と思われる年配の男性がでてくる冒頭で、よくある採用動画とは全く異なることを予感させます。

そこからはインタビューがメインですが、映像としては仕事に取り組む様子をリアルに綺麗に切り取った画が続きます。ベテランの「熟練」を表現した画によって、インタビューに説得力が生まれているように感じる動画です。

・ピックアップ理由

まるでドキュメンタリー映画のような綺麗な画と出演者の方々の情緒的な語りで惹きつけられてしまい、思わず最後まで見てしまいました。

動画そのものが綺麗であることや、語られている内容から「自動車への愛」がこれでもかと伝わってくる動画は、見る人を選びそうですが採用ターゲットには間違いなく響く動画であることがピックアップ理由です。

・動画種別

インタビュー/ドキュメンタリー

・狙い

社員インタビューですが、インタビューシーンよりも実際に働いているワークシーンの方が多く使われていることから「働くイメージ」の醸成が一つの目的であると考えられます。また、インタビューで語っている内容が「具体的な仕事内容」ではなく、仕事についての「エピソード」であることから「どんな会社なのか」を感じ取ってほしいという意図を強く感じます。

清水建設株式会社

入社して間もない社員の方のインタビューとワークシーンから動画がはじまります。そこから、「シミズ」にはどんな人が多いのか。どのように人と向き合っているのかを数多くのインタビューが臨場感のある画とともに展開していきます。テンポの良さは心地よく、それでいてなにか熱いものを感じることができる動画でした。

・ピックアップ理由

「シミズノヒト」と題されている通り、自社の魅力を「人」であると語る複数の社員の方々が登場する…という構成自体は珍しいものではありませんが、インタビューの自然で力強い語り口と綺麗で迫力のある映像が動画に圧倒的な説得力を持たせています。

同じような動画を作ることは難しくありませんが、だからこそこのクオリティを実現していることに、作り手の本気を感じます。

・動画種別

インタビュー/ドキュメンタリー

・狙い

あくまでも一般論的には、他の業界と比較すると厳しい環境であるイメージが強い会社だからこそ、「競合他社と何が違うのか」を明確に打ち出し、それが「ヒト」であることから一種の安心感を醸成したいのではないかと考えました。

株式会社リコー

営業担当社の方の1日を追ったドキュメンタリー動画です。採用シーンにおいて、このような密着ドキュメンタリー形式の動画は珍しいものではありませんが、お客様にでて頂くことも多いためなかなかネット上で公開されてきませんでした。このような動画は学生や求職者の方々に働くイメージを醸成させるうえで非常に有効です。

・ピックアップ理由

「シミズノヒト」と題されている通り、自社の魅力を「人」であると語る複数の社員の方々が登場する…という構成自体は珍しいものではありませんが、インタビューの自然で力強い語り口と綺麗で迫力のある映像が動画に圧倒的な説得力を持たせています。

同じような動画を作ることは難しくありませんが、だからこそこのクオリティを実現していることに、作りての本気を感じます。

・動画種別

インタビュー/ドキュメンタリー

・狙い

あくまでも一般論的には、他の業界と比較すると厳しい環境であるイメージが強い会社だからこそ、「競合他社と何が違うのか」を明確に打ち出し、それが「ヒト」であることから一種の安心感を醸成したいのではないかと考えました。

ダイキン工業株式会社

https://youtu.be/lodDxBuBQJU?si=ZLSrhlZ-ApoAozR9

コンセプトである「100→0人材」についてのインタビューをリレー形式で繋いでいる動画です。動画の構成そのものはこちらも珍しいものではありませんが、動画前半のトーンと後半のトーンが微妙に異なっており後半にかけて少しシリアスなトーン担っていく様子に惹きつけられました。

・ピックアップ理由

ダイキン社ではたらくそれぞれの人にとっての「100→0」とは?というインタビューは「こういう未来を目指す」というポジティブなトーンである一方で、後半からは「100→0」を真剣に考えるからこそ出てくる問題にいかに向き合うかというシリアスなトーンへて転調します。ただの採用コンセプトではなく、そこで働く人々が本気で向き合っていることがとても良く伝わる動画でした。

・動画種別

インタビュー/ドキュメンタリー

・狙い

母集団形成や認知拡大ではなく、ダイキンという会社が何をやっていて、どこを目指しているのか。そしてそれが本気であるということを伝えることで学生・求職者の熱量を上げることが狙いだと感じました。

最後に

今回ご紹介した動画は比較的制作費が高くなるものが多くなりましたが、共通するのは奇をてらった見せかけの表現ではなく、自社の魅力や目指すモノを「どのように表現すれば、ターゲットに伝わるか」を考え抜いて丁寧に制作されたものであるということです。

面白い企画や珍しい企画は確かに目をひきますが、それだけでは本質を伝えることはできません。何よりも自分たちの会社と向き合い、ターゲットに誠実に伝えることが一番の近道であり、実は一番むずかしいことではないかと今回の動画を観て改めて感じました。

そのためには、まず誰に何を伝えたいのか。それはどのようにすれば伝わるのか。その根本的な部分からしっかりと議論することが重要です。

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採用動画制作のポイントや失敗しないためのコツについては、別の記事にもまとめていますので、ぜひこちらもご参考ください。

採用動画全般については、こちらの記事にまとめています。

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この記事を書いた人

【株式会社case 代表取締役/動画制作プロデューサー】加藤智史
新卒で入社した動画制作会社で広告・マーケティング・採用・人材研修など約400本の動画制作に携わる。その後、TVCMなどの制作を行う、大手制作会社にアカウントエグゼクティブとしてジョイン。数千万円規模のプロモーション案件に携わり、動画にとどまらないクリエイティブ制作やプロジェクトマネジメントを経験。現在は本メディアの運営を通じた企業の動画制作支援や、動画制作会社の営業支援などを行う。動画制作のご依頼の流れはコチラ

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