新卒採用において、社員インタビュー動画は多くの企業が活用する定番コンテンツになりつつあります。
実際に働く社員のリアルな声を届けることで、応募者に自社の雰囲気や業務のやりがいを具体的に伝えられる点が魅力です。
一方で、動画の外注制作を検討する際には「制作費はどれくらいかかるのか?」「どこまでのクオリティが必要か?」「費用の目安は?」といった不安や疑問もつきものです。
本記事では、これまで多数の採用インタビュー動画を手がけてきた筆者が、制作費の目安や価格差が生まれる要因、費用別の仕上がりイメージをわかりやすく解説します。
コスト感を把握したうえで、目的に合った動画制作を進めたい方はぜひ参考にしてみてください。
よくあるQ&A
採用インタビュー動画の制作をご検討される中で、よくいただくご質問に事前にお答えします。
- インタビュー動画の制作費は?
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30万円〜100万円の幅で制作されることが多いです。
- インタビュー動画のメリットは?
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- 実際に業務に従事している人の生の声を届けることができる
- 実際に働いている様子を見せることができる
- 実際に活躍している社員による、学生への魅力づけが可能
- インタビュー動画の制作期間は?
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取材対象者や、インタビュー内容が決まっていれば、最短3週間程度。通常は1.5ヶ月程度。
新卒採用向けインタビュー動画の制作費・予算

結論からお伝えすると、新卒採用向けのインタビュー動画の制作費や予算として用意される金額は概ね
・30万円〜100万円
の幅で用意・制作されることが多いです。
また、インタビュー動画の制作費は大きく下記に分解されます。
- 進行管理費
- 企画構成費
- ディレクション費
- 撮影費
- 音声費
- 照明費
- 編集費
以降、各費用について解説していますが、あくまでも参考値となるため、その点についてはご留意ください。
インタビュー動画の制作費の内訳とは?

採用向けインタビュー動画の制作費・見積りの費目について、どのような内容が含まれるのかを解説します。殆どの項目が撮影の規模や利用する機材によって費用が変動しますが、概ねの金額や見積りに対する割合がわかるものについては記載しています。
※あくまでも参考値となります。
進行管理費
動画制作のプロジェクトをスムーズに進行、スケジュール・予算・動画のクオリティを管理するために必要な人件費が、「進行管理費」です。
プロジェクトや予算規模にもよりますが、制作費の10−20%程度が割り当てられます。
企画構成費
予算内でどのようなインタビューを行うか、演出を施すかなどを検討するための人件費が「企画構成費」です。こちらも予算が大きくなり、企画要素・演出要素が多くなるほど高くなる傾向があります。逆にとてもシンプルなインタビューの場合には割愛されることもある費目です。
ディレクション費
企画内容を動画として、アウトプットするためのディレクションを行う人件費が「ディレクション費」です。
撮影を行う以上は撮影をどのように行うのかを現場で指示・監督する役割は必要になるため、上記の企画構成費が割愛された場合でも、こちらの費目は残ります。
撮影費
インタビューを撮影するための人件費、機材費です。撮影スタッフの数、機材の数など撮影の規模の大小によって大きく変動する項目です。
例えば、撮影可能な時間が限られる場合などは撮影スタッフを増やすことで迅速な撮影を行うケースなどもあるため、必ずしも見た目のクオリティだけでは判断ができない部分もあります。
音声費
撮影時の音声収録を担当するスタッフの人件費、機材費です。小規模な撮影や、撮影対象者が1−2人の場合にはカメラマンが撮影と兼任するケースもあります。
音声費が独立して費目として記載されている場合には、概ね¥50,000〜¥100,000くらいの金額になることが多いです。
照明費
撮影時の照明を担当するスタッフの人件費、機材費です。こちらも、撮影の規模によって変動の大きい費目です。
一方で、予算が限られる場合には照明を使わずに撮影されるケースもあります。照明の有無によって仕上がった動画の質感や光と影のコントラスト、インタビュイーの表情の見え方などで、明確に差が生まれるためできれば予算を用意した上で確保したい部分です。
編集費
撮影した動画素材を編集するための人件費です。
動画の尺やカット数、アニメーション・CGなどのグラッフィク要素の追加などによって変動します。
必ずしも、すべての項目が含まれるわけではなく、例えばとてもシンプルなインタビュー動画の場合には、「企画構成費」は省かれたり、音声費は撮影費に含む形で記載されるケースなどもあります。
そのため、もし気になる費目が見当たらない場合は、遠慮せず制作会社に確認するのがおすすめです。
制作費・予算ごとの見積り例と制作事例
冒頭でお伝えした、30万円〜100万円という制作費・予算ごとの見積りと制作事例をご紹介します。
30万円の場合
制作会社や、制作内容によって変動しますが、例えば下記のような費目・費用になります。
ポイントとしては、下に例示したような非常にシンプルなインタビュー動画になるため、「企画構成費」「照明費」「音声費」という項目がないことです。
ただし、音声費については「撮影費」に含むものとしています。
見積りの例としては下記です。
- 進行管理費:¥60,000
- ディレクション費:¥80,000
- 撮影費:¥70,000
- 編集費:¥65,000
- 車両費:¥15,000
- 制作雑費:¥10,000
また、制作条件としては下記のような形になります。
- 制作本数:1本
- 動画の長さ(尺):〜5分程度
- BGM:あり
- 撮影:準備、撤収含めて3−4時間程度
- スタッフ:ディレクター・カメラ・音声をワンオペで実施
- ロケハン(撮影場所の下見):無しの可能性が大きい
- インタビュアー:発注側の企業で担当
※こちらの動画が¥300,000で制作されたもの、ということではありません。あくまでも参考事例となります。
100万円の場合
100万円ほどの予算になると、企画・演出やアサイン可能なスタッフにも幅がでてくるため、例えば複数の会社に提案を募ってアイディアを比較するというのも良いでしょう。
ポイントとしては、下に例示したような演出のほどこされた動画も制作可能になります。
見積りの例としては下記です。
- 進行管理費:¥150,000
- 企画構成費:¥120,000
- ディレクション費:¥150,000
- 撮影費:¥150,000
- 照明費:¥150,000
- 音声費:¥70,000
- 編集費:¥150,000
- 車両費:¥40,000
- 制作雑費:¥20,000
また、制作条件としては下記のような形になります。
- 動画の長さ(尺):〜5分程度
- BGM:あり
- 撮影:準備、撤収含めて1−2日
- スタッフ:ディレクター1名、カメラマン1名、照明1名、アシスタント1−2名、音声1名の合計4−6名
- ロケハン(撮影場所の下見):実施する
- インタビュアー:発注側の企業で担当or制作側で担当
制作費はクオリティだけで決まるものではない
ここまでのご説明で、なんとなく「制作費・予算が上がると動画のクオリティも上がる」というのはイメージしていただけたのではないでしょうか。
しかし、必ずしも「クオリティを上げるためだけ」にお金が使われるわけではなく、「お客様と約束したクオリティを担保する」ためにもお金が必要になります。
例えば、
- ロケハン(撮影現場の下見)を行う
- 外での撮影の場合には、天気予備日を確保する
- 現場で動くアシスタントを用意する
などは、「想定外のアクシデントを防ぐ」「アクシデントに対応する」「現場をスムーズに回す」ことを可能にするために必要な費用ですが、予算が少ない場合には「あるといいけど、なくても困らない可能性もある」という部分から削られていきます。
このあたりは、場合によってはいたずらに発注側の企業・担当者の方を不安にさせてしまう可能性もあり、また様々なケースが考えられるため、すべてを詳細に説明することは難しいです。
本記事を読んでくださった方には、なんとなく知っておいていただけると、きっと役に立つと思います。
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最後に
いかがでしたでしょうか。「インタビュー動画」は非常にシンプルが故に、とても奥が深い動画です。語る人の表情や言葉に説得力をもたせるために、照明やレンズを変え、色味を調整することでその印象は大きく変わります。
制作費の目安や事例を知ったうえで、御社にとって最適なプランを一緒に検討してみませんか?お気軽にご相談ください。
情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
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