新卒採用向けコンセプト動画を制作したいけれど、どれくらいの予算が必要なのかわからない…というのはよく聞く話です。シンプルなインタビューなどの動画であればわかりやすい一方で、コンセプト動画の費用体型は確かに少し複雑です。
本記事では、価格帯別にできることと見積比較の基準を整理し、稟議を通すための予算根拠の作り方まで、実務目線で解説します。
結論ショートQ&A:新卒採用コンセプト動画の費用判断
- 相場レンジはどれくらいですか?
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実写撮影を含む標準的な構成で、80〜150万円がひとつの目安です。撮影日数、演出密度、納品本数(短尺・縦型・字幕)で上下します。
- 80万円・150万円・300万円の違いは何ですか?
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主な差は、撮影体制(人数・日数・ロケ)と編集・MG(モーショングラフィックス)の密度、そして派生版(短尺・縦型・字幕)の有無です。金額が上がるほど「世界観の作り込み」と「再利用しやすさ」が増えます。
- 見積比較で必ず見るべき項目は何ですか?
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総額ではなく、基本費用に「含む/含まない」が揃っているかです。特に修正回数、BGMライセンス、字幕範囲、短尺・縦型の追加は差が出やすいため、同条件で比較することを推奨します。
- 追加費用が出やすい項目は何ですか?
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縦型(9:16)再編集、短尺版の追加、全編字幕、撮影日の追加、特急対応が代表例です。後出しになりやすい項目ほど割高になりやすいため、企画段階で要件を確定させます。
- 予算を抑えるならどこを削るべきですか?
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効果を落とさずに抑えるなら、撮影日数の圧縮とロケの集約、既存素材の活用が優先です。一方、企画・構成(要件定義)を削ると内容が薄くなり、結果的に撮り直しや作り直しが発生しやすくなります。
迷ったらこの選び方:目的から予算モデルを決める
予算で悩む原因は、「動画で何を達成するか」が曖昧なまま見積を集めてしまうことです。まずは目的からモデルを決めると、稟議の説明が一気に楽になります。
| 採用課題(目的) | おすすめモデル | 目安予算(税別) | 向く尺 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| 母集団形成を強めたい(認知・興味) | 短尺セット(30秒×2〜3本) | 100〜160万円 | 15〜30秒 | SNS広告や説明会導入に転用しやすい設計です。 |
| 志望度を上げたい(共感・比較検討) | 実写×MGハイブリッド | 90〜200万円 | 60〜90秒 | 「空気感(実写)」と「理解(MG)」を両立します。 |
| 理念・価値観を明確に伝えたい(思想) | MG特化 | 80〜150万円 | 60〜90秒 | 抽象概念やビジョンの言語化・可視化に強い構成です。 |
| 働くリアルを深く伝えたい(ミスマッチ抑制) | インタビュー+現場Bロール | 100〜180万円 | 90〜180秒 | 出演者が増えるほど調整工数が上がる点に注意します。 |
相場の全体像|4つの価格帯で把握する
〜80万円:最小構成で成立させるライン
既存素材の活用や、撮影を最小限に抑えた構成で成立させる価格帯です。演出で盛るより、メッセージを絞り、構成で勝つことが重要です。
80〜150万円:標準帯
1〜2日の実写撮影と、要点を整理する編集・テロップ・簡易MGまで含めて「きちんと成立」させやすいレンジです。迷ったらこの帯を基準に要件を組み立てます。
150〜300万円:世界観と演出を強める帯
複数ロケや演出の作り込みが可能になります。採用競合が強い市場で、採用サイトTOPに置く「看板動画」を作る用途に向きます。
300万円〜:採用ブランドの作品として作り込む帯
長期密着、複数日の撮影、外部キャストや大規模な撮影体制など、作品として作り込む価格帯です。運用計画(配信・広告)まで含めて投資設計を行います。
価格帯別「できること」早見表
同じ「コンセプト動画」でも、予算帯によって撮影体制や納品物の範囲が大きく変わります。自社が欲しい成果と、必要な仕様がどこに位置するかをご確認ください。
| 予算帯 | 想定尺 | 撮影日数 | 演出・体制 | 納品物(短尺/縦型/字幕) |
|---|---|---|---|---|
| 〜80万円 | 1〜2分 | なし〜1日 | 既存素材・簡易撮影・最小スタッフ | 本編のみ(追加は別途) |
| 80〜150万円 | 60〜120秒 | 1〜2日 | 標準撮影・要点テロップ・簡易MG | 本編+短尺1本が目安 |
| 150〜300万円 | 90〜180秒 | 2〜3日 | 複数拠点ロケ・MG強化・演出設計 | 本編+短尺複数+縦型対応 |
| 300万円〜 | 3分〜 | 3日以上 | 大規模体制・表現の作り込み | 要件に合わせて柔軟に設計 |
見積の差が出る理由|費用を決める5つの変数
撮影日数・体制
撮影日数が増えるほど、カメラ・照明・音声の人件費と機材費が増えます。また、複数ロケは移動時間と段取り工数が加算されます。
編集・MGの密度
カラー調整、動きのあるテロップ、MG(モーショングラフィックス)を増やすほど編集工数が上がります。特にMGは「秒単位」で工数が増えるため、要点に絞って使います。
尺と本数
本編の尺に加え、短尺版や縦型版を何本作るかで費用が変わります。後から追加するより、企画段階でまとめて依頼する方が効率的です。
ロケーション・キャスト・ナレーター
スタジオ費、外部キャスト、プロナレーターの起用は追加費用になりやすい項目です。採用文脈では「社員のリアル」で成立させる設計がコスト面でも有利です。
修正回数と社内確認
見積に含まれる無料修正回数(一般的に2〜3回)を超えると追加費用が発生します。また、確認が長引くと公開日から逆算した進行が崩れるため、社内の窓口を1名に絞り、フィードバック期限(例:2日以内)を決めることを推奨します。
見積比較で失敗しない|含む/含まないチェック表
総額の安さだけで選ぶと、「必要なものが別料金だった」ケースが起きやすくなります。比較は必ず、条件を揃えて行います。
| 項目 | 基本に入りやすい | 追加になりやすい | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 企画構成 | ◯ | – | 提案範囲(構成/台本/絵コンテ) |
| 撮影・編集 | ◯ | – | 撮影日数・スタッフ人数・機材 |
| BGMライセンス | ◯ | – | 使用媒体・期間の制限有無 |
| ナレーション | – | ◯ | プロ起用の有無・差し替え回数 |
| 短尺・縦型版 | – | ◯ | 本編以外の納品物の本数 |
| 全編字幕 | – | ◯ | 全編か要点のみか |
| 二次利用範囲 | – | ◯ | 媒体・期間・地域 |
追加費用が出やすい項目と回避策
後からの追加は、手戻りと再編集が発生しやすく、費用が上がりがちです。必要な要件は最初に決めます。
| 追加費用が出やすい項目 | 理由と回避策 |
|---|---|
| 縦型(9:16)・短尺追加 | 編集後の追加は再設計が必要です。企画段階で縦型・短尺を要件化します。 |
| 全編字幕対応 | 作業工数が増えます。無音視聴の有無を前提に決めます。 |
| BGMの利用範囲 | 媒体・期間で制限が出ます。公開先(SNS/広告/イベント)を事前共有します。 |
| 撮影日・ロケ地の追加 | 1日追加は大きな加算になります。香盤表(撮影進行表)で段取りを固定します。 |
| 特急対応 | 人員の追加投入が必要です。公開日から逆算して余裕を持った進行を推奨します。 |
稟議を通すための予算根拠の作り方
稟議で強いのは、「金額の妥当性」と「再利用による投資効率」が同時に説明できている状態です。社内説明の型として、以下の2点を押さえます。
- 内訳の明示:企画構成、撮影、編集・演出、進行管理などに分解し、何にいくらかかるかを示します。
- 再利用の設計:本編だけでなく、短尺・縦型・字幕の必要性を「活用場所」とセットで説明します。
例えば、150万円の予算を申請する場合は「本編(説明会・採用サイト)+短尺(SNS)+縦型(スマホ視聴)+字幕(無音視聴)」のように、活用を前提に組み立てると通りやすくなります。
発注前チェックリスト(担当者用)
見積依頼を出す前に、以下の8項目を社内で決定してください。ここが揃うと、見積のブレが減り、比較が楽になります。
| 確認項目 | 決める内容の例 |
|---|---|
| 1. 目的 | 志望度の向上、内定辞退の防止など(1〜2個に絞る) |
| 2. ターゲット像 | どのような学生の、どんな不安を解消するか |
| 3. 伝える核 | 価値観と、それを裏付ける具体エピソード |
| 4. 納品物 | 本編(60〜90秒)、短尺(15〜30秒)、縦型、字幕の要否 |
| 5. 公開先・二次利用 | 採用サイト、説明会、SNS、ナビサイトなど |
| 6. 参考動画 | トーン&マナーの参考となる他社事例2〜3本 |
| 7. 承認者と期限 | 最終確認者と、フィードバックにかけられる日数 |
| 8. 予算上限 | 上限金額と、追加費用の許容範囲 |
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まとめ:新卒採用コンセプト動画の予算で失敗しない
新卒採用コンセプト動画の費用は、要件定義の精度で大きく変わります。見積のブレを防ぎ、稟議をスムーズに通すために、以下をご確認ください。
- 目的からモデルを選び、必要な仕様(短尺・縦型・字幕)を先に確定する
- 見積は総額ではなく「含む/含まない」を揃えて比較する
- 再利用計画まで含めて予算根拠を組み立てる
まずはチェックリストを埋め、社内で目的と納品物の全体像を揃えてください。その上で、同条件で複数社に見積を依頼することを推奨します。
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