【新卒採用向け】プロが厳選する、響く採用コンセプト動画の事例

採用チームとしてコンセプト動画を準備していると、何から決めればいいのか不安になることもあるのではないでしょうか。採用コンセプトを1つのメッセージに落とし込みたいのに形にできない、納期は迫る、予算は上限ギリギリ。

納期と品質のはざまで迷いが生まれやすい状態が続きそうなときには、一度他社の事例を見て少し視野を広げて観るのもよいのではないでしょうか。

本記事では、プロが厳選した新卒採用のコンセプト動画の事例をご紹介します。

目次

新卒採用向けのコンセプト動画とは何か

まずは、そもそも「どんな動画を作ろうとしているのか」をチームでそろえておくことが大切です。ここが曖昧なまま進むと、撮影後に方向性のズレが発覚し、時間も費用も持っていかれやすくなります。

新卒採用のコンセプト動画は、企業の理念・価値観・働く意義を物語として描き、共感を呼び起こすことで次のアクションを生み出す動画です。会社紹介動画とは目的・内容・KPIが異なります。

コンセプト動画と会社紹介動画の違い

項目コンセプト動画会社紹介動画
目的感情喚起・共感形成・EVP訴求事業内容・実績・制度の説明
主な内容理念・価値観・働く意義・社員の物語事業領域・売上・拠点・福利厚生
表現ストーリー・映像・音楽・感情訴求ナレーション・テロップ・図解・データ
KPI視聴完了率・共感度・説明会申込率・内定承諾率認知度・理解度・エントリー数
配信先採用サイト・SNS・説明会・ナビサイトコーポレートサイト・IR・展示会

※コンセプト動画は「共感→行動」、会社紹介動画は「理解→認知」を主眼とします。

採用コンセプト動画の事例

ここからは、Youtubeなどで公開されている各社の採用コンセプト動画をご紹介します。

各動画を選んだポイントなども解説していますが、共通した基準としては、

・ただかっこいい、なんとなくそれっぽい動画ではなく、採用コンセプトがビジュアル・動画として表現されている
・採用コンセプト、コピーが明確
・視聴者の共感、あるいは感情を揺さぶるポイントがある

という3つです。

【採用ブランドムービー】きのうのじぶんを超えていく、じぶんへ。

「採用ブランドムービー」というタイトルであり、「採用ブランドムービー」と「採用コンセプトムービー」は正確には定義がことなりますが、それでもとても素敵な動画だったので紹介させて頂きました。

倉庫のような何も無い空間に並ぶ証明写真のようなきっちりとした写真。そこに入ってくる、デロイトトーマツコンサルティング社の中途入社の社員たち。実はその写真は中途入社時の履歴書に貼られていた写真だった。

その写真を見ながら、入社時の自分と今の自分を比較してそれぞれの想いを語る。

…という動画です。

入社時には思い描けていなかったことをやっている自分、自分が提供する価値の新たな側面に気づく自分。

様々な自分との出会いを「私から私へ」「きのうのじぶんを超えていく、じぶんへ。」というコピーと共に表現しているとても秀逸な動画です。

トヨタ自動車九州 新卒採用ムービー 「最高のチームは人づくりから」

画としての構成は製造業における採用動画の王道とも言えるような、短い・印象的なカットをつなぎながら展開する構成ですが、そこに乗せられているテロップ・コピーで「レクサスってそうなんだ」と思わせるものであり、そしてそのレクサスが「最高のチームは人づくりから」と謳うことの力強さ・説得力がこの動画をピックアップしたポイントです。

今回選んだ動画の中で唯一「採用動画っぽい」動画です。

採用コンセプトという抽象的なものを動画として表現しようとすると、どうしても広告っぽい表現をしたくなり、お金がかかる企画になりがちですが、この動画はあくまでも実際に働いている様子・仕事現場の様子をメインに「ファクトをもとにしたコピー」で勝負しています。

限られた予算の中で、しっかりと視聴者に伝わる構成・内容になっているなと感じました。

日星電気株式会社 リクルートムービー「部品になるな。部品をつくれ。」

製造業で働く人の多くが抱えているであろう、悩み・ジレンマのようなものを「部品になるな。部品をつくれ。」という強烈なコピーで後押し・勇気づけている動画です。

コピー自体はどこかで聞いたことがあるようなものかもしれません。しかし、就職活動や今の目の前の仕事で「自分は何がしたいのか」「働く意味とは?」という根源的な問いや悩みにぶつかる瞬間はきっと誰しもに訪れるもので、その瞬間を狙ったコピーを採用コンセプト動画として仕立て上げているのはとても秀逸だなと感じました。

【アビームコンサルティング】採用コンセプト動画「立つ風になれ。止まない波になれ。Build Beyond As One.」

悩みながらも、止まることなく歩み続けることで、確かに未来は社会は変わっていく。

そんな力強いメッセージを、静かなトーンの動画で表現しています。

コンサルティング会社といえば、どうしてもビジネスエリート、感情よりもロジック、という「冷たい」印象をもちがちですが、この動画はその印象とは真逆の「優しく、静かな」トーンで終始展開されます。

就職活動や転職活動の中で感じる迷いや悩みを否定することなく、それでも歩み続けることの価値を表現しているように感じました。

「コンサルティング会社は…」と上記のようなイメージで敬遠していた人にこそ「お…」と思わせるような動画です。

【リクルート/新卒採用】コンセプトムービー『Follow your heart “躍れ。どしゃぶりの機会のなかで。”』

チャンスや課題という表現ではなく、「機会」である。そして、その機会が土砂降りの雨のように溢れている…。

雨=機会として表現されすることで、その機会は決して楽なものでも楽しいだけのものでもなく、時に辛い成長痛を伴ったり、雨に濡れて風邪を引いてしまうこともあるかもしれないけれど、それでも、雨を雨として捉えるのではなくそれを「機会」として捉えることで、成長の糧にも、楽しむこともできる。

そんなメッセージを表現した動画です。

リクルートの創業者である江副さんの「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉ともリンクする、とても秀逸なコンセプトであり、動画だと想います。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回の記事では、成功法則や制作期間、制作費などには敢えてふれずに純粋に筆者が良いと思った採用コンセプト動画をただただ紹介してみました。

視聴者に響く採用コンセプト動画を制作するには、まず採用コンセプトを固める必要があります。

そしてその採用コンセプトは、独りよがり過ぎても・迎合しすぎてもよくありません。その会社がもつ歴史・社風・人・提供価値・存在意義などから滲み出るもの。そしてそれらと社会的なニーズを照らし合わせたときに他社とはちがって光って見えるもの。

そんなものを、コピーとして言葉にし、動画として表現するのが採用コンセプト動画です。

採用コンセプト動画の制作を検討される際には、ぜひ弊社にもお問い合わせください。

情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
是非、下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

【株式会社case 代表取締役/動画制作プロデューサー】加藤智史
新卒で入社した動画制作会社で広告・マーケティング・採用・人材研修など約400本の動画制作に携わる。その後、TVCMなどの制作を行う、大手制作会社にアカウントエグゼクティブとしてジョイン。数千万円規模のプロモーション案件に携わり、動画にとどまらないクリエイティブ制作やプロジェクトマネジメントを経験。現在は本メディアの運営を通じた企業の動画制作支援や、動画制作会社の営業支援などを行う。動画制作のご依頼の流れはコチラ

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