採用担当者の方が必死に言葉を尽くして説明するよりも、社員の方が語る方が内容は同じでも説得力がある…というのは少し悲しいような気もしますが
当事者の話を聞きたいというのは、学生目線で考えれば頷ける話ですよね。
インタビュー動画は何を語ってもらうのか、が非常に重要ですがそれをどのように見せるのか
も非常に重要です。
語る内容と見せ方、そしてその演出の意図や効果についても解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
一般社団法人 日本空調衛生工事業協会
語られている内容:
仕事の内容、やりがいについて
演出方法:
- 社員が「語っている場面が出てこない」
- ワークシーンがスロー加工されている
演出の意図・効果:
空調衛生工事という、少し硬そうなイメージを柔らかく表現することで学生の
抵抗感を緩和している。「真剣」「楽しそう」などの感情がより強く伝わる。
ワークシーンのみで構成されているため、働く姿をイメージしやすい。
業界団体が主導で制作している採用動画であることや、オリンピック特需で人が足りていない建設業界に関わる業界であることを考慮すると、
おそらくより多くの若い学生に業界そのものへ興味を持ってほしいという強い要望があった
のではないかと思います。
その中で、業界のネガティブなイメージを緩和しつつ仕事の内容を魅力的に伝えるために
今回の演出が採用されたのではないでしょうか。
武蔵精密工業株式会社
語られている内容:会社の強み、こだわり、自動車業界について
演出方法:
- 冒頭部分で社長が語っている「創造性」をイメージさせるような図書室のような場所でのイメージカットを挿入している
- 手持ちのカメラによる少しブレたカットを多用している
- 「社長」が会社や業界、どのような人物を求めているのかを語っている
演出の意図・効果:
社長が語る内容とリンクしたロケーションでのカットが挿入されているのは、採用動画としては比較的珍しく、クリエイティブ性の高いインタビュー動画になっています。また、手持ちカメラで撮影された少しゆらゆらとしているカットを活用することで臨場感が生まれています。社長インタビューの場合、広報的な意味合いが強くなりどうしても「台本を読む」ようなや「やらされ感」の強い動画になりがちですが、この動画は社長が自らの言葉で語っていることで他社のインタビュー動画には無い説得力が生まれているのも特徴です。
社長が語っている内容やその内容とリンクした冒頭のイメージカットをみるだけでも、このインタビュー動画が、他社のインタビュー動画と一線を画していることがわかります。
明確な採用コンセプトとそこに紐づく、メッセージ。そしてそれを表現するクリエイティブとしての動画。それらがしっかりとリンクしているからこそ、非常に説得力のある魅力的な動画となっています。
株式会社カケハシスカイソリューションズ
語られている内容:
自社の仕事について
演出方法:
- BGM、画のトーン、語り口調など全体を通して落ち着いたトーン
- クリエイティブ部門と営業部門のインタビューを交互に構成することで部門の繋がりや関係性を表現している
演出の意図・効果:
落ち着いていて、ロジカルで、少し親しみやすい。おそらくそんな学生を求めているという意図を感じる演出でした。また、営業とクリエイティブ部門の関係性をただ説明するのではなく、理解しやすいように2名のインタビューを交互に構成している点は、採用支援を行っている会社ならではの工夫でした。
決して奇をてらった動画でも、特別かっこいいわけでもありませんが、非常に丁寧に制作されていて、採用支援を行っている会社ということもあり、とてもクオリティの高いインタビュー動画でした。
最後に
インタビュー動画として、その語り手の語る内容はもちろんですが、それ以外の部分に
どれだけの情報・意味・意図が詰まっているのか・そしてそれを伝えることができるのかというのがインタビュー動画の「クオリティの高さ」です。
これから採用活動でのインタビュー動画の制作・活用を検討される際には、ぜひこちらの動画を参考にしてください。
- 何を語ってもらうのか
- どのように表現するのか
- 視聴者にどう感じてもらいたいのか
以上の点を制作会社とともに議論しながら貴社にとって最良のインタビュー動画を制作してみてください。
動画制作について相談したいという方はこちらからどうぞ。