工場紹介動画と一口に言っても、その目的や用途は様々です。
工場はそれ自体が非常に画になり、生産工程や実際に稼働している様子を撮影し、ナレーションで解説してしまえば「それなりの、それっぽい動画」を制作することは難しくありません。
しかし、それでは本来の目的を達成することはできません。本記事では工場紹介動画の制作におけるポイントや重要性を解説します。
よくあるQ&A
- 工場紹介動画の制作費は?
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撮影日数や利用する撮影機材によっても変動しますが、簡易的なものであれば50万円〜から制作が可能ですが、150〜200万円ほどの制作予算を用意されるケースが多いです。
- 工場紹介動画の制作期間は?
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約2ヶ月ほどを想定しておくと、無理のないスケジュールで制作が可能です。
- 工場紹介動画の活用方法は?
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工場紹介動画は、「営業ツール」「工場見学の際の補助ツール」「採用」の大きく3つの目的で制作されることが多いです。
工場紹介動画の活用方法
工場紹介動画の制作の相談を受け実際に多くの工場の紹介動画を制作しましたがその活用方法は大きく、
- 営業ツールとしての活用
- 工場見学時の補助ツール
- リクルーティング
…という3つです。
工場紹介動画は一見どの動画も同じような構成・流れで制作されているように見えますが、それぞれの目的・用途によって訴求するべきポイントや伝え方は大きく変わります。まずはそれぞれの活用方法でどのような制作背景や目的があるのかをお伝えします。
営業ツールとしての活用
工場紹介動画を「営業ツール」として使いというニーズは工場で生産・製造している製品によってはあまりピンとこないかもしれませんが、かなりニーズの多い活用方法です。ではどのような場合に、工場紹介動画が「営業ツール」として機能するのでしょうか。
それは、主に下記の2つの場合です。
- クライアントから依頼される製品の「生産ライン」のスペックを紹介したい
- 工場で製造・生産される製品のクオリティの裏付けや根拠として
クライアントから依頼される製品の「生産ライン」のスペックを紹介したい
例えば、
多品種小ロットの生産・製造に適した生産ラインを持っている、あるいはそれを実現する機械の製造ができる
高速・大量に生産可能なラインを持っており、1つ1つの製品のクオリティも高い
など、それぞれの工場の特徴を伝えることで、クライアントから生産・製造の発注を請けるというのがスペックを紹介する目的・背景です。
別の工場との比較や、あるいはクライアントが自社で工場をかまえるという選択肢も競合となり得ますが上記のようなポイントを訴求することで差別化することができます。
工場で製造・生産される製品のクオリティの裏付けや根拠として
例えば、食品工場などの場合は「徹底的に衛生にこだわっている」というのは非常に重要なポイントですが当たり前でもあります。そのため「〇〇の基準を守っている」「〇〇の認証を受けている」という何らかの裏付けがあったとしてもそれがアピールポイントになりにくいケースがあります。
そのような場合に「実際にどのような対策をしているのか」「そこにどんなノウハウがあるのか」を動画で見てもらうと途端に説得力が増します。
食品工場ではなくても「こんな機械を使っている」「検品は人が1つ1つ丁寧に行っている」などの情報も口頭や資料で説明されるよりも動画としてみせる方が圧倒的に強い説得力になるというのがこの場合の動画活用の理由です。
工場見学時の補助ツール
クライアントがとある製品の製造・生産の依頼を検討している、あるいはとある製品の購入を検討している際にそれが製造・生産されている環境を視察に訪れるということがあります。
その際に「工場紹介動画」が活躍するのですが、「実際に見学に来ているのになぜ動画をみせるのか?」と疑問に思うのではないでしょうか。
これはあまり多いケースでは無いかもしれませんが、その理由は大きく2つです。
1つは、工場見学の前に事前知識をインプットしたいという理由です。
工場がどれだけ立派でハイスペックでもただ見るだけでは「なんかすごいね」としかなりません。しかし、事前知識をインプットすることで工場のスペックを客観的な情報として理解するということに繋げることができます。
もう1つは「立ち入れない場所をみせる」ためです。
工場の中には衛生的な理由や、あるいは機密の観点から外部の人や社内の人でも限られた人しか立ち入ることのできないエリアがあります。そしてそのようなエリアが往々にして一番の肝になっていたりもします。そのため、そのようなエリアは動画としてみせるという方法が取られるのです。
リクルーティングツールとして
特に機電系の学生を採用したい会社の場合、実際に働く場所である工場を見せることで、魅力付けしたいというケースがあります。大学では触れることのできなかった大規模な生産環境、あるいは非常に高性能で高額な機械などの存在、そこで日常的に働き当たり前に質の高い仕事をしている人の姿はそのような環境を求める人にとっては非常に魅力的にうつります。
工場紹介動画の制作のポイント

工場紹介動画の特徴は「工場」という場所が主役であることです。そして、「その主役をどう切り取りスポットライトを当てるのか」によって「工場」という主役の魅力は全く異なる見え方をします。目的に応じて適切に、そしてその魅力を最大化するために下記のポイントを必ず抑えましょう。
目的・役割を明確にする
前述した、
- 営業ツールとしての活用
- 工場見学時の補助ツール
- リクルーティング
…という3つの活用方法に当てはまる場合でも、そうでない場合でも目的を明確にし、可能な限り解像度を上げることは非常に重要です。
例えば、
「営業ツールとして活用する」のであれば、目的は「受注」することでしょう。
では「受注」するために、動画はどのような役割を果たすべきでしょうか。
- スペックを動画として見せることで説得力をもたせる
- 規模や緻密な生産ラインを見せることで、圧倒的なノウハウがあることを訴求する
- 職人技を見せることで、差別化する
など、工場の特徴や見せる相手によって動画の役割も大きく変化します。
その工場が持つ強みや、何が相手の意思決定の材料になるのかをしっかりと分析・把握し動画の役割を明確にしましょう。
ターゲットを明確にする
この動画は「誰が見るのか」「誰に観せたいのか」を明確にしましょう。前述の動画の役割にも紐づきますが、この動画を観る人が
- 「沢山の選択肢をいくつかの選択肢に絞り込む人」
- 「いくつかの選択肢の中から最終的な意思決定を下す人」
なのかで、訴求するべきポイントや表現方法は大きく変わります。何が相手の意思決定の材料になるのかをしっかりと分析・把握するためにも、ターゲットは明確にする必要があります。

予算を確保する
目的・役割とターゲットが明確になれば、「この人に、この情報を、こんなふうに伝える」ということまで決めることができます。
しかし、予算が足りなければ「こんなふうに伝える」の部分が弱くなってしまったり、十分に表現できない可能性があります。
例えば、
- 工場の規模・スケールを表現するのにドローンで空撮する
- 機械の精密な動きを訴求するために、接写したいので特殊なレンズを使う
などの演出を加えたくてもそれらの機材・人を用意できなければそれは叶いません。
工場紹介動画は、数千万のお金がかかるようなクリエイティブではありませんが100万円と200万円ではできることが大きく変わります。あくまでも筆者の経験にもとづく感覚ですが、200〜300万円ほどの予算が用意できれば目的に応じた適切な演出を施した、魅力的な工場紹介動画の制作が可能です。
工場紹介動画の事例
三井E&Sマシナリー 玉野機械工場紹介ムービー
株式会社シンワ 新工場紹介動画
日精ASB機械株式会社の工場紹介
板橋工場紹介動画
【公式】茨城プレカット工場紹介ムービー
動画制作の外注に失敗しないための4つのコツ
動画制作を外注した経験のある人の中には、なんらかの理由で「失敗した」「上手くいかなかった」と感じている方がいます。筆者も制作会社の営業として担当したお客様からそのような「以前お願いした会社で上手くいかず…」という相談を受けたことが何度かあります。
詳細は下記の記事にまとめていますが、ここでは失敗しないために重要な4つのポイントをご紹介します。

適切な制作会社を選ぶ
「それができれば苦労しない」と言われてしまいそうですが、やはりこの点は重要です。
ここで端的にお伝えしたいのは、「信頼できる営業担当者を選ぶ」という視点をもってみることです。
筆者が動画制作に携わり始めた10年ほど前とくらべると動画制作会社は格段に増えました。そしてどの会社も甲乙つけがたいほど豊富な制作実績を持っています。(弊社はまだ会社としての実績は少ないですが…)
その中で何をポイントに選ぶか?の1つのポイントが上記の「信頼できる営業担当者を選ぶ」という視点です。
詳しくは下記の記事にまとめていますが、端的にお伝えすると、

- 優秀な営業担当は、優秀なプロデューサー、優秀なクリエイターをアサインできる
- 優秀な営業担当は、無用なトラブルを避けてくれる
- 優秀な営業担当は、コミュニケーションがスムーズ
という3点です。「絶対この会社がいい!」と思える会社が見つからず悩むことがあればぜひ参考にしてみてください。
そしてもし悩むようであれば、ぜひ筆者にもご相談ください。
スケジュールに余裕を持つ

基本的なことではありますが、何らかの理由で急いで制作を進めなければならないケースもあります。そのような場合、
- 人的なリソースを確保するために通常スケジュールでの進行よりもお金がかかる
- 急ぐ分、準備・確認に通常より時間を割くことができず何らかのトラブルが起きる可能性が高くなる
…というリスクがあります。
会社によっては、短納期でも費用を抑えて制作してくれる会社もあるかもしれませんがそれでもスケジュールを短縮するということは、どこかでなにかを犠牲にせざるを得ません。
もちろん、通常スケジュールよりもトラブルが起きる可能性が高まるというだけで、「必ずトラブルになる」「失敗する」わけではありません。制作に慣れているプロが進行する以上、トラブルの種は極力排除し最大限問題なく進行できるよう尽力することは間違いありません。
ただ、それでも想定外のトラブルに見舞われることもあるのが動画をはじめ、クリエイティブ制作の現場です。
だからこそ、できる限りスケジュールには余裕を持つことを強くおすすめします。
制作内容によって変動しますが、インタビュー動画であれば、最低1.5ヶ月。できれば2ヶ月ほど制作スケジュールが確保できると良いでしょう。
上記はあくまでも「制作期間」なので、制作会社を選んだり正式に発注するまでのリードタイムがどれくらい必要になるかについては、自社の稟議や予算申請のフローについて事前に把握しておく必要があります。
完成イメージをできるだけ具体的にする
いざ、動画制作をスタートする際には制作会社側からどのような動画が完成する予定であるかは絵コンテやシナリオなどの資料を用いて説明があるはずです。
動画制作に慣れていれば、そのような資料で具体的なイメージを持つことができますが、初めての場合にはそれでもイメージが難しいこともあるでしょう。
そのような場合には、遠慮なく制作会社側に質問してイメージの具体化に努めましょう。
制作過程で完成イメージの認識の相違などのズレが生じてしまうと、軌道修正には時間とコストがかかってしまいます。
社内調整を怠らない
発注側の企業の担当者の方の役割の1つが、自社内のステークホルダーとの共通認識の形成です。
- こんな目的でこんな動画を制作します。
- これが完成イメージです。
- いつころ完成良い体です。
- このタイミングでシナリオや動画を確認して、いつまでにフィードバックしなければなりません
…などなど、動画制作の背景や前提、クリエイティブイメージ、スケジュールなどについて関係者としっかりと「握る」ことができていないと、後になって「どんでん返し」が起きることは珍しいことではありません。
特に、動画制作について最終的なOKを出せる決裁権者とのすり合わせは重要です。
最後に
工場紹介動画は、一度制作すると比較的長期間利用が可能です。一方で、長期間利用できるからこそ目的やターゲットを明確にした上で一定の予算と時間を割いて丁寧に制作することが望ましいです。
情報整理や予算の検討など、事前準備をしっかりと行った上で制作会社へ問い合わせるようにしましょう。
情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
是非、下のボタンからお気軽にお問い合わせください。