動画制作会社の選び方 −どの制作会社に発注すればよいのか?編−

別の記事で、「制作会社の選び方」ということでそもそも動画制作を依頼する際に

  • どのような選択肢があるのか?
  • どのようなケースでどの選択肢を取るべきか?

などについて説明してきました。

ざっくり振り返ると、

  1. 広告代理店へ発注する
  2. 動画制作会社へ発注する
  3. 個人クリエイターへ発注する

それぞれどのような場合にどこへ依頼するべきか?ということですね。

今回の「どの制作会社に発注すればよいのか?編」では、発注先が上記の2(動画制作会社)へ絞られた際に出てくるであろう、

「2〜3社声をかけてみたけれど、どうやって選べばいいの?」という疑問にお応えしていきたいと思います。

目次

制作会社の制作体制で選ぶ

動画制作会社の制作体制…って?

というのがおそらく大半の方々の印象だと思います。

動画制作会社は、実はざっくり2パターンに分類することができるのです。

(どの会社がどのような制作体制であるか等は、また別の記事で紹介したいと思います)

では、それぞれどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか?

スクロールできます
クオリティコミュニケーションコスト
①自社でクリエイターを雇用している一定のクオリティで安定しやすいコミュニケーション頻度は多め②と比較すると高くなりがち
②フリーランスクリエイターと
提携している
クリエイター毎にバラツキがある①と比べると頻度は少なめ①と比較すると柔軟性が高く安く制作することも可能

違いをわかりやすく説明するために上記のような表現をしていますが、あくまでも「その傾向がある」くらいに考えて頂ければと思います。

それぞれのポイントを補足していくとかなり長くなってしまうので、気になる方は下記をご参考頂ければと思います。

制作会社の得意領域で選ぶ

当然といえば当然ですが、制作会社にはそれぞれ得意領域があります。

  • 実写動画
  • モーショングラフィックス動画
  • 3DCGCG/VFX
  • 採用動画
  • バズや獲得を狙ったWEBプロモーション系の動画
  • ドラマ、映画などの動画
  • 教育研修系の動画

ざっくりと分類すると上記の様なイメージでしょうか。

声をかけた会社がどの様な領域を得意分野にしているかについては、直接営業担当者に確認してみると良いと思います。

また、今回あなたが制作しようと考えている動画と近い分野・領域の制作実績があるのかどうかを必ず確認して見せてもらいましょう。

企画書だけではどのような動画が完成するのかをイメージすることが難しいというのが、動画制作の特徴であるということは制作会社側も理解しています。

「より具体的にイメージをしたいので。」

「上長を説得したいので。」

などの理由を添えて頂ければ、動画制作を検討しているあなたが発注前に完成のイメージを具体的にするために必要な情報は制作会社側も喜んで準備してくれるはずです。

余談ですが、制作案件を受注したいという想いよりも実はそれ以上に制作が開始したあとにイメージに乖離があることが判明することに大きなリスクでもあります。

制作会社としてもできる限り「完成のイメージ」をすり合わせたいと考えてるので遠慮なく事例をどんどん見せてもらいましょう。

企画内容で選ぶ

企画書のクオリティに明確な差があるのであれば、ここで選ぶのがもっとも妥当…だと考えるのは筆者が制作会社出身だからでしょうか。

一方で、選ぶ側の立場で考えればフラットに「企画書」だけで選ぶのが少し怖いというのもわかる気がします。

ただ、「企画書」には実は純粋な企画内容だけではなくてそれ以外の様々な要素が詰まっていたりもするのでその辺りもしっかりと確認する意味で改めて各社の企画書を眺めてみると良いかもしれません。

ざっくり下記のような要素を確認してみると純粋な「企画」とはまた違った部分が見えてくると思いますので
ぜひご参考ください。

①「企画」の根拠がしっかりと明示されているか。動画を制作する背景が踏まえられているか。

②単に「自分たちがやりたいこと」を形にしているだけ、ではないか。
(御用聞き的な内容になっていないか)
③企画書そのものの体裁、デザイン
(本質ではありませんが、一方でクリエイティブの会社として気にならないレベルかどうかは気にしたいところです)

①「企画」の根拠がしっかりと明示されているか

単に、アイディアの羅列になっているだけの企画書になっていないか?ということです。

もちろん書類上にないだけでその他のなんらかの手段でその前提や背景について補足されているのであれば問題ありません。

しかし、ただ単に「目新しいだけ」「面白そうなだけ」だと、いざ制作を開始したあとや実際に完成したあとに必ず後悔することになります。

物珍しい「アイディア」に振り回されることなくその根拠や背景を踏まえた「企画」をしっかりと吟味しましょう。

②「自分たちがやりたいこと」を形にしているだけ、ではないか

もし、制作会社から提出された企画書があなたの言葉をただ鵜呑みにしただけで動画制作会社ならではの視点や情報が無ければ要注意です。

もちろん、発注側が入念な情報整理と要件定義をしていてるケースもあるので必ずしもNGというわけではありません。

しかし、それでも動画制作を行う上で気をつけるポイントや動画として表現するのであれば…という制作会社ならではのアイデアも無いようでは、その営業マンに案件を任せるのは避けたほうが良いかもしれません。

イレギュラーな対応が求められることの多い動画制作はただの「御用聞き」や「イエスマン」には荷が重いというのが制作会社でセールスやプロデュースを経験した筆者の持論です。

③企画書そのものの体裁、デザイン

その企画書が例えばシステム構築のためのものであればそこまで気にする必要はないかもしれませんが、クリエイティブを制作するための企画書が「ダサい」あるいは「わかりにくい」というのはいただけません。

内容が真っ当なものであればもちろんそれは純粋に評価したいところですが

「ただ情報が伝わればいい」

のであれば、そもそも動画を制作する必要も無いわけでテキストをWEBサイトに掲載したりパンフレットにして配るでも良いですよね。

今回それを敢えて「動画」にするということは様々な要因から動画の方が伝わりやすいと考えたからのはずです。

良いクリエイティブというのは、そのような「要因」を踏まえた上で「どう表現するのか」が本当にしっかりと考えられているものです。

そういう意味で企画書そのものも、そのクリエイティブの1つだからこそ発注者側の担当者である「あなた」や「あなたの会社の人」にとって伝わりやすいものであるというのは必須条件なのです。

営業担当の対応の「質」で選ぶ

企画そのものに強いオリジナリティを求めていない場合や、企画の内容に大きな差がない場合は営業担当者のこれまでの対応の「質」で選ぶというのも良いでしょう。

おそらく、ほとんどのケースでその営業担当が少なくともお金周りについてはクライアントとの窓口になるはずで「その案件の責任を最終的に負う人」として信頼に足るか否かを思い返してみましょう。

・商談時のコミュニケーションはスムーズだったか
(自分や会社の意図を的確に把握し、対応してくれたか)

・メールや電話のレスポンススピードはストレスの無いものだったか
(外注先とのコミュニケーションは重要ですよね)

・御用聞きのイエスマンではなかったか
(その営業が自分の経験と知見をあなたに提供してくれていたか)

・動画制作について、あなたの質問に的確・迅速に応えてくれたか
(そこまで難しくない質問を持ち帰らずにその場で納得させてくれたか)

動画制作は関わる人が多く、進行する中で非常に多くのコミュニケーションを必要とするためその最初の窓口である営業担当者とのコミュニケーションに難があるようであれば、

提案内容の出来不出来を問わず、そもそもその会社との付き合いは見送った方が良いでしょう。

制作過程で大きなストレスを抱えることになりかねないためです。

逆に、その点がクリアされればそれ以外の部分は調整・すり合わせでクリアできたりするので「営業担当者で選ぶ」というのは制作会社毎に差があまりない…と感じた際の一番オススメの選び方だったりもします。

最後に

制作会社に声をかけて、実際に提案や見積もりをもらってからいざ選ぶとなると
「どうやって選ぼうか…」というのは良くも悪くも、少なくないことだと思います。

動画、という「モノ」ではなく「クリエイティブ」だからこそそのアウトプットやそこに至るまでのプロセスをともに過ごすパートナーとして最も信頼できる制作会社選びの参考にしていただければ幸いです。

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この記事を書いた人

【株式会社case 代表取締役/動画制作プロデューサー】加藤智史
新卒で入社した動画制作会社で広告・マーケティング・採用・人材研修など約400本の動画制作に携わる。その後、TVCMなどの制作を行う、大手制作会社にアカウントエグゼクティブとしてジョイン。数千万円規模のプロモーション案件に携わり、動画にとどまらないクリエイティブ制作やプロジェクトマネジメントを経験。現在は本メディアの運営を通じた企業の動画制作支援や、動画制作会社の営業支援などを行う。動画制作のご依頼の流れはコチラ

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