動画制作における発注側の企業が担うべき役割とは

動画制作を初めて外注するというお客様から多い質問として、

  • 制作会社はどこまでやってくれますか?
  • 自分たちがやらなければいけないことはあるのか?

…などが挙げられます。

初めての外注の場合、どのような流れで動画制作が進行して、どのようなタイミングで何をしなければならないのか?自分たちは上手くできるのか?というのは気になるポイントでしょう。

本記事では、スムーズな動画制作や「上手くいく動画制作」において発注側である企業担当者の方がどのような動いているのかや、その役割について解説します。

目次

一番の役割は「決める」こと

動画制作を制作会社に外注するということは、例えば撮影や編集、イラストやデザイン制作、音源の用意、ナレーション収録など「制作」に関わる部分は当然制作会社側が全面的に担当します。

では、発注側である企業担当者が担うべき役割にはどのようなものがあるでしょうか。

それは、「決める」ことです。「決める」とは何を決めるのか。

  • 動画の構成や、ナレーション原稿の内容は提案されたもので問題ないか?
  • イラストやデザインのテイスト・トンマナについて
  • BGMの曲調について
  • ナレーターの声のトーンについて

…などなど、このような項目は基本的には動画制作会社側から、制作する内容に応じてベストだと考えられるものをお客様へ提案することになりますが、最終的に決めるのはお客様です。

当たり前のことのように思われるかもしれませんが、意外とこの「決める」ことに不安を感じられたり時間がかかってしまうケースは少なくありません。

もちろん、迷うことは悪いことではなく、制作会社側からの説明が足りていない可能性もあるため、その場合にはしっかりと制作会社側にどのような意図で提案されたものであるかの説明を求める必要があります。

企画の根拠となる情報整理と情報提供

動画制作の際に、必要となるのが「企画」であり、その企画の根拠・基となる情報はお客様が抱えている課題や達成したい目的についての情報です。

そのため、動画制作について制作会社と打ち合わせを行う際には必ず上記についての情報を求められます。

具体的には…

  • なぜ動画を制作しようと思ったのか
  • 達成したい目的は?
  • それにあたって、課題となっているのはなにか?
  • 動画の視聴ターゲットは?
  • 動画視聴後に期待するアクションや心情は?

…などが挙げられます。

お客様から提供された上記の情報をもとに動画の企画は進められるため、情報の精度が低いと自ずと企画の精度も低いものになってしまうため、できる限り解像度の高い情報を用意しておく必要があるのです。

しかし、意外とこれらの情報について制作会社から聞かれるまでに整理されていないケースは多くあります。

もちろん、制作がスタートするまでに改めて情報が整理されていれば問題ないのですが、制作会社との打ち合わせまでにしっかりと整理しておいたほうがスムーズに進められるのは間違いありません。

情報整理については、下記の記事にもまとめているのでぜひご参考下さい。

また、下記に情報整理のためのヒアリングシートや提案依頼書(RFP)のフォーマットもご用意していますのでこちらもご参照ください。

スムーズなコミュニケーション

これはお客様側に限ったことではなく、双方に必要なことであるという前提のもと、本記事の主旨に沿って発注側のお客様に「スムーズなコミュニケーション」が求められる背景や理由をご説明します。

スケジュールを意識したレスポンス

制作会社側からのアウトプット、具体的には「企画構成案」「絵コンテ・シナリオ」「デザイン」などへのフィードバックは時にご担当者の方の独断では進められず社内の関係者や上役の方の承認が必要なケースも多くあります。

そのような場合にレスポンスが遅くなってしまい問題が起きがちです。「問題」というのはスケジュールの遅延なのですが、このスケジュールが発注側のご担当者が想定する以上に後ろ倒しになってしまう可能性が非常に大きいのです。

発注側からすると、「レスポンスがスケジュールより2〜3日遅れると納期も合わせて2〜3日遅れるくらいだろう」と考えられることが多いのですが、そう単純ではないケースが多々あります。

制作会社側は、お客様から承認をもらったスケジュールにそって、関係各所のスケジュールやリソースの調整を行っています。また、制作会社の担当営業・ディレクター・その他クリエイターはほとんどのケースでお客様の案件以外の複数の案件を同時並行で進行しています。

そのため、お客様の案件のスケジュールが2〜3日ずれてしまったからといって他の案件を劣後して進行するわけにもいかず、お客様の案件は一旦ステイさせて、他の案件を進行する必要がでてきてしまい、結果的に納期が1〜2週間後ろ倒しになってしまうというのはよくあるケースです。

そのため、もし社内承認が必要な意思決定については事前にどれくらい時間が必要なのかを確認し、社内での意思決定について、関係各所にも遵守のスケジュールであることを伝えた上で調整しておく必要があります。

具体的なフィードバック

制作会社側からのアウトプット、具体的には「企画構成案」「絵コンテ・シナリオ」「デザイン」などへのフィードバックは、できる限り「具体的」に行うことを意識していただくと、よりスムーズに制作が進行できます。

例えば、制作会社から提出されたデザインが少しピンと来ない場合に、

「なんかピンと来ないのでやり直して下さい」

…というフィードバックだと、制作会社としてはどこから手をつけて良いのかの判断ができません。そのため、

「ここの色味をもう少し濃ゆく(薄く)したのを見てみたい」

「ターゲットの心情を考えると〇〇なので、もう少しシャープな印象にしたいと思うのですがどうでしょう?」

など、

  • どのように修正したいのか。
  • その修正を行いたい理由や背景

をセットにして伝えるなど、より具体的なフィードバックを行うとコミュニケーションがスムーズになります。

最後に

いかがでしたでしょうか。これらは発注側・お客様側だけが気をつけることではなく双方に意識することが重要なのですが、本記事ではあえて「発注側・お客様側の役割」として説明させていただきました。

慣れない動画制作で不安に感じられていた方の参考となっていたら幸いです。

情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
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この記事を書いた人

【株式会社case 代表取締役/動画制作プロデューサー】加藤智史
新卒で入社した動画制作会社で広告・マーケティング・採用・人材研修など約400本の動画制作に携わる。その後、TVCMなどの制作を行う、大手制作会社にアカウントエグゼクティブとしてジョイン。数千万円規模のプロモーション案件に携わり、動画にとどまらないクリエイティブ制作やプロジェクトマネジメントを経験。現在は本メディアの運営を通じた企業の動画制作支援や、動画制作会社の営業支援などを行う。動画制作のご依頼の流れはコチラ

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