学生からの人気が決して高いとは言えない営業職。
営業に特化した採用ではなくても、総合職の入口としてまずは現場の最前線の経験として営業に配属されるという企業は多いのではないでしょうか。
あくまでも筆者の経験則ですが、営業職に抵抗感のある学生にいかにして自社や仕事の魅力を伝え選考に進んでもらうか?というのは多くの採用担当者の方が感じている課題の1つです。
本記事では、そのような悩みに答えるべく、営業職の採用に採用動画が有効なツールの1つとなりうる理由やそのメリットを実際の動画事例を交えながら説明します。
採用動画について、よくある質問
- 採用動画の制作費はどれくらい?
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制作する内容によって大きく変動しますが、概ね50万円〜200万円程度の制作予算で制作されるケースが多いです。
- 採用動画の制作期間はどれくらい?
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制作する内容によって大きく変動しますが、概ね2ヶ月程度を想定しておくと良いでしょう。
- 採用動画の活用方法にはどのような方法がある?
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採用サイトへの掲載、説明会での放映、YoutubeチャンネルやInstagramへの投稿など目的によって様々です。
営業職の採用に採用動画を活用する3つのメリット
新卒、中途を問わず採用活動において動画の活用が浸透していますが、「営業職の採用」にフォーカスした際の採用動画の活用メリットにはどのようなものがあるでしょうか。
この記事でふれる「営業職向けの採用動画」は主に「インタビュー動画」「密着動画」を想定していますが、これまで数多くの採用動画の制作に携わった筆者の経験から下記の3つは特に動画の強みを活かせるメリットだと考えます。
- 仕事内容の理解促進
- やりがい、達成感の具体的なポイントの提示
- 活躍している社員を通した、キャリアイメージの具体化
1つずつ解説します。
①仕事内容の理解促進
学生が営業職に抵抗を示す理由の1つとして、「ノルマ」「飛び込み営業」「テレアポ」など目標を達成するためにがむしゃらに泥臭く突き進み、達成できなければ厳しい対応をされるのではないか…という前時代的なイメージが残っていることが挙げらるでしょう。
もちろん、目標達成に向けて一生懸命に働くことは求められるますが、とにかく気合と根性!のような働き方ではなく、「いかに顧客に価値を感じもらい、届けられるか」「顧客の課題を解決するためになにができるか」「顧客との良い関係性をいかに築くか」などのクリエイティブな側面が強いのも営業職の1つの特徴です。
そして、将来的なキャリアを見すえたさいに必要な経験が詰まっている仕事であるケースも多いでしょう。
しかし、学生にはなかなかそこまでをイメージすることは難しいです。
そのため、インタビュー動画や密着動画などを通して具体的な仕事の様子や、やりがい、将来のビジョンをロールモデルとなる社員を通して見せることで営業職という仕事への誤解を払拭し、理解を促すことができるのは採用動画の大きなメリットといえます。
熱量や本音を伝えることができる
上記の通り、具体的な仕事の内容についてイメージが難しいため当然「なにがやりがいで、どこに達成感を感じられるのか」という点も全くイメージはつかないでしょう。
それを採用サイトやパンフレットなどの静的なコンテンツで伝えることも可能ではありますが、動画であることのメリットはそこに「熱量」「本音」「雰囲気」など目に見えない部分をも伝えることができることです。
静的なコンテンツであれば、編集次第でいくらでもキレイに魅力的に見せることができますが動画の場合、編集による切り貼りには限度があります。
動画にそのような特性があるということは、特にスマホネイティブな現代の学生であれば感覚として理解しているでしょう。
また、動画のインタビューなどで社員の方の「語り口」をみれば「どれくらいの熱量があるのか」「言わされてないか」などは一瞬で理解することができます。
活躍している社員を通したキャリアイメージの具体化
これも、上記の通り静的なコンテンツを通して訴求することも可能ですが、動画を通して①②を伝えているからこそ、動画の中で社員の方に「将来的なキャリア」を語ってもらうことで、説得力がでてきます。
- マネージャーになりたい
- グローバルに活躍できるようになりたい
- 現場経験を活かして、マーケティング職にチャレンジしたい
…など、営業という仕事の先に学生にとっても魅力的だと思えるキャリアがあること、そこに繋がることを「説得力をもって」伝えることができるというのは動画ならではのメリットです。
営業職向けの採用動画の制作のポイント
営業職採用向けの動画制作において、特に気をつけなければならないのは下記の4点です。
- 目的を明確にする
- ターゲットを明確にする
- 明確なコール・トゥ・アクションを設定する
具体的にどのようなポイントを抑えるべきか、1つずつ解説します。
目的を明確にする
すごく当たり前のことなのですが、意外と見落とされがちです。
「なんとなくカッコいい動画」「とりあえずインタビュー動画を制作しようと思ってます」とかだと、あまり意味のない動画が出来上がってしまいます。本当にもったいないです。
ちなみに、ここでいう「目的」は「エントリー数を増やす」とか「歩留まりを上げる」とかだと動画クリエイティブに落とし込むには少し抽象的です。
しっかりと役割を果たすことが期待できる動画を制作するためには、上記の「目的」に2〜3回ほど「WHY」をぶつけてみて下さい。
- なぜ歩留まりが低いのか?→面接での印象が良くない?会社や仕事の説明が分かりづらい?
- なぜ会社や仕事の説明が理解されないのか?→説明の仕方が悪い?内容が複雑でわかりにくい?
という感じで、ある程度のところまで深ぼったり要素分解しながら「動画の目的」を明確にしましょう。
ターゲットを明確にする
すごくすごく当たり前のことですが、これも見落とされがち…というか動画を制作するにあたっては少し解像度が荒い状態であることが多いです。
例えば、採用ターゲットは「法人営業職の経験者」だとして、動画のターゲットもそのままでよいのか?もう少し絞ったほうがいいのか?あるいは、広げたほうがいいのか?という部分を検討しきれていないケースがあります。
- 採用ターゲットは「法人営業職の経験者」
- 動画を制作するのは、〇〇〇〇という目的で、動画には〇〇〇〇という役割を担わせたい。
- そうすると、動画のターゲットは「法人営業職の経験者」かつ「どちらかというと、〇〇〇〇タイプ」というように絞り込まれるのか、もしくは「過去にスポーツなどに打ち込んだ経験のある人」というように少し広げるのか。
…という感じです。
前述の「目的」と紐づくため、ターゲットのことだけを考えても答えはでません。もしこの記事を読んで「あ…」と思った方は目的と合わせてどのようなアプローチが最適であるかについて、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。
明確なコール・トゥ・アクションを設定する
「行動喚起」と訳され、デジタルマーケティングの世界ではユーザーに「次に起こしてほしい行動」を誘導することを指します。
つまり、動画を視聴したあとの行動としてどのような行動を期待するのか、そしてそのためにどのような気持ち・感情になって貰う必要があるのかを明確にしましょう、ということです。
当然ですが、やはりこの点についても目的との紐づきがあり、目的の解像度が低いとターゲットやコール・トゥ・アクションも同じように解像度が低い可能性が高いです。
もし、動画制作を具体的に検討しているようでしたら、まずはこれらのポイントを整理することから始めてみましょう。
営業職向けの採用動画の事例
【採用】社員1日密着ドキュメンタリー “11年目営業 原田さん編”
社員紹介|入社1年目営業社員の挑戦
社員密着ムービー#1 AMPHI(アンフィ)の営業の仕事[ワコール]
【採用】社員1日密着ドキュメンタリー”海外営業・渡邉さん編” | 株式会社FUJI
採用動画の制作・外注に失敗しないための4つのポイント
動画制作を外注した経験のある人の中には、なんらかの理由で「失敗した」「上手くいかなかった」と感じている方がいます。筆者も制作会社の営業として担当したお客様からそのような「以前お願いした会社で上手くいかず…」という相談を受けたことが何度かあります。
詳細は下記の記事にまとめていますが、ここでは失敗しないために重要な4つのポイントをご紹介します。
適切な制作会社を選ぶ
「それができれば苦労しない」と言われてしまいそうですが、やはりこの点は重要です。
ここで端的にお伝えしたいのは、「信頼できる営業担当者を選ぶ」という視点をもってみることです。
筆者が動画制作に携わり始めた10年ほど前とくらべると動画制作会社は格段に増えました。そしてどの会社も甲乙つけがたいほど豊富な制作実績を持っています。(弊社はまだ会社としての実績は少ないですが…)
その中で何をポイントに選ぶか?の1つのポイントが上記の「信頼できる営業担当者を選ぶ」という視点です。
詳しくは下記の記事にまとめていますが、端的にお伝えすると、
- 優秀な営業担当は、優秀なプロデューサー、優秀なクリエイターをアサインできる
- 優秀な営業担当は、無用なトラブルを避けてくれる
- 優秀な営業担当は、コミュニケーションがスムーズ
という3点です。「絶対この会社がいい!」と思える会社が見つからず悩むことがあればぜひ参考にしてみてください。
そしてもし悩むようであれば、ぜひ筆者にもご相談ください。
スケジュールに余裕を持つ
基本的なことではありますが、何らかの理由で急いで制作を進めなければならないケースもあります。そのような場合、
- 人的なリソースを確保するために通常スケジュールでの進行よりもお金がかかる
- 急ぐ分、準備・確認に通常より時間を割くことができず何らかのトラブルが起きる可能性が高くなる
…というリスクがあります。
会社によっては、短納期でも費用を抑えて制作してくれる会社もあるかもしれませんがそれでもスケジュールを短縮するということは、どこかでなにかを犠牲にせざるを得ません。
もちろん、通常スケジュールよりもトラブルが起きる可能性が高まるというだけで、「必ずトラブルになる」「失敗する」わけではありません。制作に慣れているプロが進行する以上、トラブルの種は極力排除し最大限問題なく進行できるよう尽力することは間違いありません。
ただ、それでも想定外のトラブルに見舞われることもあるのが動画をはじめ、クリエイティブ制作の現場です。
だからこそ、できる限りスケジュールには余裕を持つことを強くおすすめします。
制作内容によって変動しますが、採用動画であれば、最低2ヶ月。できれば3ヶ月ほど制作スケジュールが確保できると良いでしょう。
上記はあくまでも「制作期間」なので、制作会社を選んだり正式に発注するまでのリードタイムがどれくらい必要になるかについては、自社の稟議や予算申請のフローについて事前に把握しておく必要があります。
完成イメージをできるだけ具体的にする
いざ、動画制作をスタートする際には制作会社側からどのような動画が完成する予定であるかは絵コンテやシナリオなどの資料を用いて説明があるはずです。
動画制作に慣れていれば、そのような資料で具体的なイメージを持つことができますが、初めての場合にはそれでもイメージが難しいこともあるでしょう。
そのような場合には、遠慮なく制作会社側に質問してイメージの具体化に努めましょう。
制作過程で完成イメージの認識の相違などのズレが生じてしまうと、軌道修正には時間とコストがかかってしまいます。
社内調整を怠らない
発注側の企業の担当者の方の役割の1つが、自社内のステークホルダーとの共通認識の形成です。
- こんな目的でこんな動画を制作します。
- これが完成イメージです。
- いつころ完成良い体です。
- このタイミングでシナリオや動画を確認して、いつまでにフィードバックしなければなりません
…などなど、動画制作の背景や前提、クリエイティブイメージ、スケジュールなどについて関係者としっかりと「握る」ことができていないと、後になって「どんでん返し」が起きることは珍しいことではありません。
特に、動画制作について最終的なOKを出せる決裁権者とのすり合わせは重要です。
最後に
いかがでしたでしょうか。とても当たり前のことですが、目的やターゲット、媒体などによって動画の企画や表現方法は大きく変わります。過去の採用活動から得られたデータや示唆をもとに、しっかりと情報を整理した上で、代理店や制作会社と連携して動画制作を行ってみて下さい。
情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
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