調理家電のプロモーション動画を徹底研究!おすすめの動画事例もご紹介

筆者の記憶の限りでは…、一昔前には調理家電といえば炊飯器を使ったちょっとしたレシピくらいのものだったのですが、2024年現在では低温調理、ホームベーカリー、ノンフライヤーなど

こだわりの料理が手軽に作れる
健康志向の調理が可能
とにかく簡単に料理ができる

など、様々な機能や志向性の調理家電が大手の家電メーカーのみならず進行メーカーからも発売されています。

本記事では、そんな盛り上がりを見せている調理家電のプロモーション動画について、「どんなプロモーション動画があるのか」「調理家電のプロモーション動画の傾向」「制作のポイント」などをまとめてみました。

目次

調理家電プロモーション動画の種類

様々なメーカーの調理家電のプロモーション動画を数十本〜100本ほど視聴してみました。それらの動画を分類してみると、概ね下記の5種類に分けることができました。

  • 製品紹介
  • 製品を活用した調理/レシピ動画
  • コンセプト/ライフスタイル訴求
  • 使い方/How to
  • 著名人/インフルエンサーの動画

今では、Youtuberやインスタグラマーなどのいわゆる「インフルエンサー」が自主的に特徴的な調理家電をピックアップして紹介することも多いですが、だからこそメーカーが公式に出す動画で「どんな風に使えるのか」「どんな価値があるのか」「どんなライフスタイルが実現できるのか」を伝えることは非常に重要です。

それぞれ、印象的だった動画をピックアップしてご紹介します。

製品紹介

製品紹介動画といえば、一般的にはナレーションとテロップで情報を伝えながら、比較的「固い」印象の動画が多いのですが、このBONIQ Proの動画は非常にスタイリッシュかつシンプルに制作されていました。ナレーションが全くなく、画だけで「何ができるのか」を伝えつつ、かつそれが「とても簡単である」ことがよく伝わります。

また、この動画のテイストから、「低温調理でダイエットしたい人」「おしゃれなキッチンで料理を楽しんでいる人」などがメインターゲットであり「簡単なズボラ飯が好き!」「家族の料理を手早く調理する必要がある主婦(夫)」などはメインターゲットからは少し外れるであろうことも想像できます。

低温調理器具という、機能が絞られた製品だからこそできることでもあるのですが、「伝えたいことを絞る」ことが如何に重要なのかを改めて思い出させてくれる秀逸な動画ではないでしょうか。

製品を活用した調理動画/レシピ動画

調理動画やレシピ動画は、「製品を購入したユーザー」「購入を検討している人」のどちらにも届けたいコンテンツです。そのため、いくつかのメーカーの調理/レシピ動画を見てみましたが「どちらにも響きにくそうだな…」と思われる動画が多く見受けられました。

筆者もよくYoutubeなどで動画を見ながら料理をするのですが、レシピや調理の手順、コツなどを確認するために動画を戻しては再生、一時停止しては再生するなど特に初見で作るにはちょっと面倒だなと思うことがしばしばあります。

一方で、購入を検討している人にとっては「どんな料理ができるのか」がなんとなくわかればいいので細かい手順よりも「簡単で美味しそう」「写真映えしそう」などのほうがヒキになるでしょう。

それを踏まえた上で、上記の動画は非常にわかりやすく「ユーザー」「検討者」のどちらにも響きやすい内容になっています。例えば、

あめ色玉ねぎは自分でやると意外と時間がかかってめんどくさいのですが、それを自動でやってくれている間にお肉の準備ができるのは時短になりますし、その他の手順も簡単です。

また、動画全体として1分程度で短くテンポよく見せてくれるので購入検討者もみやすいでしょう。

製品の特徴を捉え、ターゲットにとって「何が価値か」を踏まえたうえでメニューを選定し制作されていることがとてもよく伝わる動画でした。

コンセプト/ライフスタイル訴求

コンセプトムービー…とはいえ、どうしても製品の機能やスペックを入れてしまいたくなるところを最低限に抑えて、あくまでも「その製品が実現するライフスタイル」をみせることにフォーカスしたとても良い動画でした。

朝から自分でコーヒーを淹れて飲む人ってどんな人だろう…?きっと余裕をもって起きてしっかり朝ご飯を食べる人だろう。そんな人はキッチンも綺麗で料理も好きなんじゃないか。などなど動画をみているだけで、この製品・ブランドがターゲットにしているペルソナが浮かんできます。

自然光を生かした演出も素敵でした。

使い方/How to

コンセプトムービーに引き続き、アラジンのコーヒーブリューワーの動画をピックアップしました。

理由はHow to動画としてとてもわかりやすいというのはもちろんですが、コンセプトムービーやブランドそのもののコンセプトを壊さずに表現しているのがとてもgoodだと考えました。

How to動画の主な視聴者はすでに製品を購入したユーザーだと考えると、ユーザーがもっているブランドイメージを毀損してしまうような動画は絶対に避けるべきです。

特にAradinはコーヒーブリューワー意外にもトースターなど他の製品もラインナップしているため、ブランドイメージをしっかりと守ることはひいてはAradin全体のプロモーションや売上にも寄与するでしょう。

How to動画は安く制作しようと思えばいくらでも安く制作できるのですが、ブランドの視点も含めてしっかりと制作されている動画を見ると、ブランドへの愛を感じます。

調理家電プロモーション動画制作のポイント

上記の動画事例の紹介時にも少し触れてきましたが、改めて調理家電のプロモーション動画の制作において、特に気をつけなければならないのは下記の4点です。

  1. 目的を明確にする
  2. ターゲットを明確にする
  3. 予算を確保する
  4. 視聴後に抱いてほしい感情・心情を明確にする

具体的にどのようなポイントを抑えるべきか、1つずつ解説します。

目的を明確にする

すごく当たり前のことなのですが、意外と見落とされがちです。

「なんとなくカッコいい動画」「とりあえずインタビュー動画を制作しようと思ってます」とかだと、あまり意味のない動画が出来上がってしまいます。本当にもったいないです。

ポイントは、

「動画制作の目的」と「動画に期待する役割」を分けて考えることです。

例えば、製品の購入を最終的なアクションとして期待する場合、動画制作の目的は「顧客に購入してもらうこと」です。しかし、その際に動画に期待する役割は「製品の理解」なのか「不安の解消」なのか「製品を認知してもらうこと」なのかによって制作するべき動画は大きく変わります。

必ずしも明確なKPIなどを設ける必要はありませんが、制作の目的については関係者間で明確な共通認識を形成しておくことが必要です。

ターゲットを明確にする

すごくすごく当たり前のことですが、これも見落とされがち…というか動画を制作するにあたっては少し解像度が荒い状態であることが多いです。

調理家電のターゲットは殆どの場合「既存ユーザー」「購入検討者」のいずれかとなることが多いでしょう。

  • 既存ユーザー…購入したものの、あまり活用できてないユーザーなのか普段からよく活用しているユーザーなのか。
  • 購入検討者…他社製品との比較をしている段階なのか、どんな製品があるかリサーチしている段階なのか。

…など、可能な範囲で具体化しておいたほうが企画立案だけではなく、社内関係者感の共通認識も形成しやすくなります。

企画に関して言えば、ターゲットがより具体的であればあるほど、動画としてもより具体的でターゲットが共感しやすい企画を立案しやすく、ターゲットが幅広く抽象的であればあるほど、「言いたいことはわかるけど、なんかぼんやりしている」動画になりやすいです。

前述の「目的」と紐づくため、ターゲットのことだけを考えても答えはでません。もしこの記事を読んで「あ…」と思った方は目的と合わせてどのようなアプローチが最適であるかについて、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。

予算を確保する

目的・役割とターゲットが明確になれば、「この人に、この情報を、こんなふうに伝える」ということまで決めることができます。

しかし、予算が足りなければ「こんなふうに伝える」の部分が弱くなってしまったり、十分に表現できない可能性があります。

例えば、

  • 様々なライフスタイルにマッチすることを表現するために、複数のシチュエーションでの撮影がしたい
  • 製品の機能性を伝えるために、内部構造を3DCGで表現したい
  • コンセプトをしっかりと表現するために、スタジオをコンセプトに沿った内装にしたい

など、適切な演出を加えたくてもそれらの機材・人を用意できなければそれは叶いません。

制作費を抑えて制作すること自体は可能ですが、企画内容によって制作費は大きく変わるため、できる限りお財布には余裕をもたせておいたほうが良いでしょう。

視聴後に抱いてほしい感情・心情を明確にする

動画を見たあとに、ターゲットに「どのような感情になって欲しいか」「どんな心情を抱いてほしいか」を明確にしましょう。

この点もやはり目的と紐づくため、この点だけを切り離して考えることはできませんが、

・強く共感し、指名買いして欲しい
・他の製品も含めて購入してほしい
・競合他社との違いは、製品のスペックだけでは無いと理解・共感してほしい

など、目的によってどのような感情・心情を抱いてもらうことが望ましいかも決まってきます。なんの脈絡もなく「かっこいい動画」「感動的な動画」などのような議論にならないよう気をつけましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。

一口に「調理家電のプロモーション動画」と言っても最初に触れたように種類も豊富で、メーカーやブランドごとに特色は全く異なります。

そして、制作された動画をみると「急いで制作したのかな?」「なんとなく間に合わせで制作したのかな?」と思うものから、「こだわって制作されているな」と思われるものまでありました。

せっかく制作するのであれば、視聴者の印象に残り、製品の購入や活用につながるような動画を制作したいですよね。

情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
是非、下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

【株式会社case 代表取締役/動画制作プロデューサー】加藤智史
新卒で入社した動画制作会社で広告・マーケティング・採用・人材研修など約400本の動画制作に携わる。その後、TVCMなどの制作を行う、大手制作会社にアカウントエグゼクティブとしてジョイン。数千万円規模のプロモーション案件に携わり、動画にとどまらないクリエイティブ制作やプロジェクトマネジメントを経験。現在は本メディアの運営を通じた企業の動画制作支援や、動画制作会社の営業支援などを行う。動画制作のご依頼の流れはコチラ

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