動画制作の仕事に携わっていると、「こういう動画の参考になるような事例がないかな…」と探すことが多くあります。
そのため、Youtubeを使って参考になる事例を探すのも上手くなってくるのですが、慣れてない人にとっては「なかなか見つからない…」とかなりストレスな時間になってしまいがちです。
本記事では、そんな方々に向けて筆者がこれまで動画を探す中で得たノウハウをすべてお伝えしたいと思います。
なぜ動画を検索するのは難しいのか
そもそもなぜイメージに近い動画を検索することは難しいのでしょうか。
それは、大きく2つの理由があります。それは、
- 動画の種類やイメージを表現する言葉がバラバラ
- 動画の種別がテキスト情報として公開されていない
という2点です。1つずつ解説します。
①動画の種類やイメージを表現する言葉がバラバラ
動画の種類とは、例えば
- 会社を紹介している動画
- インタビュー動画
- WebCM
など、動画の用途やそこで表現している内容を指していますが、これらを表す言葉が統一されておらず動画をアップする事業者に委ねられているために検索する人が想定しているキーワードで検索しても、イメージに近い動画がヒットしにくいのです。
例えば、会社紹介の動画などはまだヒットしやすい部類ですが、それでも
・会社紹介動画
・会社案内動画
・コーポレートムービー
・企業紹介動画
など、その動画をどのようなタイトルでアップするかはその事業者次第であり、「会社を紹介している動画」であっても「会社紹介動画」ではヒットしない事例も数多くあるという状態です。
②動画の種別がテキスト情報として公開されていない
動画の種別とは例えば、
- 実写
- アニメーション
- モーショングラフィックス
- CG
…など、その動画がどのような種類のクリエイティブに当たるかという情報です。
イメージに近い動画を探す際には、まずこのような種別でソートできると便利なのですが今のところYoutubeやvimeoではそれが出来ない状態です。
そのため、
- アニメーションで会社紹介をしている動画はないかな?
- 実写で利用シーンを表現しているサービス紹介動画はないかな?
と思ってもそれに該当する動画を見つけるのはかなり難しいのです。
では、そのような状況で動画制作に携わる人たちはどのようにして動画を探しているのか。もちろん仕事で動画に触れることが多いため、インプットの量も多く「あの動画がイメージに近い」とぱっと思い当たるケースもありますが、そうではなく検索する際にどのように検索しているのかを、以降で説明します。
Youtubeで動画を探す方法
フィルタ機能を使う
ご存知の方もいるかもしれませんが、youtube検索には「フィルタ」機能があります。
普段は完全にその姿を消しているのですが
検索ワードを入れて検索すると、検索結果とともにフィルタが現れます。
この「フィルタ」をクリックするとフィルタリング可能な項目がドロップダウンで
表示されます。
「アップロード日」「タイプ」「時間」「特徴」「並べ替え」
という項目が並んでいるので、例えば
・アップロード日…1年以内
・タイプ…選択なし
・時間…短い(4分以内)
・並べ替え…評価(の高い順)
でフィルタリングすると、フィルタリング以前には13,600件あった動画が
たった8件になりました。
自分の探している動画を1発で表示させるのは難しいですが、フィルタ機能を使うのと使わないのとではかなり効率が変わりますのでぜひ試してみてください。
チャンネル検索
フィルタ機能の中で、筆者が最もよく使うのが「チャンネルで絞りむ」時です。
最近ではかなりの企業が独自にYoutubeチャンネルを開設しているため、チャンネルでフィルタリングした上で企業名で検索すると、該当企業のYoutubeチャンネルが出てきます。
これは、例えば特定の業界においての競合のリサーチなどの際にはとても便利です。
<intitle: 検索>を使う
通常のgoogle検索で利用できるような検索演算子をyoutubeでも利用することができる
のですが、<intitle:検索>もその一つです。
ちなみに…検索演算子というのは、検索の精度を高めるために検索窓に打ち込む
特定の文字列のことを言います。
例えば通常の検索だと、動画についての概要やタグやタイトルなどアップロード
されている動画に付随するいくつかの情報とキーワードが結びついたものが
表示されるのですが、
「intitle:(検索ワード)」で検索すると、「タイトルに(検索ワード)が含まれるもの」
だけが検索結果として表示されます。
そのため、「純粋にタイトルに〇〇」という文字が含まれているものだけを表示させたい
場合にはこのintitle:検索がおすすめです。
除外検索を使う
除外検索…という言い方が正しいのかは自信がないのですが、
検索キーワードの前に「-」(半角のマイナス記号)を入れて検索するとそのキーワードを除外した検索結果が表示されます。
例えば、「社員インタビュー」と検索すると新卒採用の動画が多く表示されますが「社員インタビュー -新卒採用」と検索すると「新卒採用」というキーワードを含むものは表示されなくなります。
Vimeoで動画を探す方法
vimeoの特徴
- 海外企業、クリエイターの動画がヒットしやすい
- おしゃれ、洗練された動画が多い。
- 日本語検索でヒットする動画の数は少ない。
動画制作などのクリエイティブ制作に関わることが少ないと中々利用することが少ない、Youtubeと比べると「プロ向け」なサービスであり、そもそもyoutubeとは全く異なるコンセプトのWebサービスです。
vimeoとは?
wikipedia
「video」(ビデオ)という単語に「me」(私)を挿入し、ユーザー自身が作ったビデオ専用のサイトであるということを示している。
…というように、あくまでもクリエイター等が自身の動画を公開・管理するためのサービスであり、それがクリエイティブ・アートな作品が多く公開されている理由でもあります。
また、上記のコンセプトは利用規約上にも反映されており、
自分が制作した動画のみをアップロードしてください。
あなたは動画に対する必要なすべての権利 (著作権など) を保有していなければなりません。
「誰かから許可をもらった」というのはあなたが作成したことにはなりません。
著作権保有者から必要な許可を与えられている場合に限り、あなたは自身が出演する動画または制作に携わった動画 (ディレクター、DP、エディター、ミュージシャン、モーション グラフィックス アーティスト、役者などとして) をアップロードできます。
削除対象にならないよう動画の説明文にあなたの役割を記載してください。
vimeo
youtubeのようなテレビ番組やゲーム実況、切り抜き動画などの公開は禁止されています。
上記の特徴を踏まえた上で、例えば
多少お金はかかっても競合他社とは一線を画すような動画を作りたい!
Vimeoで動画を検索する方法
まず、Vimeoはログインしないと殆どの機能がつかえないため、Vimeoで動画を検索したい場合にはまずアカウント作成しましょう。
アカウントを作成すると、このような画面がでてきます。
この画面をみると、まずは上部の検索窓にキーワードを入れて検索したくなりますが実はここに検索ワードを入れてもほとんどなにもヒットしません。。
…というのも、デフォルトでは自分が管理している動画を検索するモードになっているためです。
検索する際は検索窓左側の矢印をクリックして、「ライブラリを検索」→「Vimeoのすべてを検索」に変更しましょう。
検索モードを「Vimeoのすべてを検索」に変更して改めて検索すると、Vimeoで公開されている動画の中から入力したキーワードに該当する動画がヒットします。
DeepLやgoogle翻訳を使う
Vimeoは日本よりも海外で使われていたり、Youtubeよりも業務的に活用されるケースが多いため日本語よりも英語で検索した方がより「Vimeoっぽい」動画がヒットしやすいです。
検索したいキーワードが明確にしたうえで、DeepLやgoogle翻訳を使って検索してみましょう。
例えば、「会社紹介」の動画を探したい場合日本語で会社紹介とvimeoの動画を検索した結果出てくるのは下記の様なイメージです。
日本語で検索したので、当然日本の動画が並んでいますね。
ここでgoogle翻訳を使ってみます。
company introduction と翻訳されたのでこれをvimeoの検索窓に入力して検索してみます。
日本語での検索結果は2,000ほどでしたが、英語にすると12,000ほどの動画がヒットしています。やはり、vimeoでの検索の際には英語の方が良さそうです。
助詞をつけてみる
今回のケースだと、日本語では「会社紹介」なので「会社の」とするイメージです。
google翻訳で「会社の」と入力すると
直接の翻訳結果としては「Company’s」となっていますが、形容詞として「corporate」
という単語も出てきています。
あとは、この「corporate」という単語に
- introduction(紹介)
- movie
- video
など自分が探したい動画の表現として違和感の無いものになるよう
複数の単語を組み合わせて検索してみましょう。
corporate introduction
corporate movie
corporate video
当然といえば当然ですが、結果として表示される動画はそれぞれ異なります。
ちなみに、会社紹介の動画を探す上では、「corporate video」が最も多くの検索結果が表示されました。
ちなみに…
・movie:(個々の)映画、映画館、(娯楽・芸術としての)映画、映画産業、映画界
・video:ビデオ、(audio に対して)映像(部分)、テレビ、ビデオレコーダー、ビテオテープ録画
weblio
ということで日本だと割と混合して使われがちな「動画」としての単語ですがどうやら意味合いとしては「video」のほうが正しいようです。
普段使い慣れている日本語で検索するよりは手間ではありますが、vimeoでおしゃれ・カッコイイ動画を探す際には役立ちますのでぜひ参考にしてみてください。
検索後に絞り込む
キーワード検索後に、各種条件で絞り込むことができます。
例えば、画面右上部の「並び替え」をクリックすると下のような選択肢が表出します。
また、画面左側には「カテゴリー」「再生時間」「アップロード日」などの項目が並んでいるので探している動画のイメージに近づくよう絞り込んでみるのも良いでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
動画制作を検討する際には、まずはどんな動画がイメージに近いかを探すことから始まることが多いため、ぜひ参考にしてみてください。
もし、動画制作をご検討される場合には、ぜひcaseにもお問い合わせください。
情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
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